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【令和8年熊本地震】小規模事業者持続化補助金「災害支援枠」とは?対象者・補助額・申請期限を解説

補助金

2026.09.09

令和8年熊本地震の小規模事業者持続化補助金・災害支援枠の相談イメージ

令和8年熊本地震により被害を受けた熊本県内の小規模事業者を対象として、小規模事業者持続化補助金〈一般型・災害支援枠〉の第1次公募要領が公開されました。

この補助金は、被災した店舗や設備の復旧に加え、販路開拓や事業再建に向けた取組に必要な経費の一部を支援する制度です。

事業用の建物や設備などに直接的な被害を受けた事業者だけでなく、令和8年熊本地震の影響により売上げが減少した事業者も対象となる可能性があります。

この記事では、補助対象者、補助上限額、対象経費、申請期限など、申請を検討する際に押さえておきたいポイントを解説します。

※本記事は、2026年9月9日に公開された第1次公募の公募要領に基づいて作成しています。申請にあたっては、必ず最新の公募要領をご確認ください。

小規模事業者持続化補助金「災害支援枠」とは

小規模事業者持続化補助金の災害支援枠は、令和8年熊本地震による被害を受けた小規模事業者等の事業再建を支援するための制度です。

被災した小規模事業者等が、自ら作成した経営計画に基づき、商工会または商工会議所の支援を受けながら実施する事業再建の取組について、その経費の一部が補助されます。

対象となる取組は、被災した機械や設備の復旧・買換えに限られません。チラシや看板の作成、店舗改装、予約システムの導入など、販路開拓や売上げの回復につながる取組も対象になる可能性があります。

ただし、単に壊れた設備を元に戻すだけの制度ではありません。補助事業の完了後、おおむね1年以内に売上げにつながることが見込まれるなど、「事業再建にどのようにつながるのか」を経営計画の中で説明する必要があります。

補助対象となる事業者

本補助金の対象となるのは、熊本県内に事業所を有し、令和8年熊本地震による被害を公的な書類によって確認できる小規模事業者等です。

小規模事業者に該当するかどうかは、業種ごとの常時使用する従業員数によって判断されます。

  • 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:20人以下
  • 製造業その他:20人以下

株式会社や合同会社などの会社のほか、商工業を営む個人事業主や、一定の要件を満たす特定非営利活動法人も対象となる可能性があります。

一方、令和8年熊本地震の発生時点で事業を開始していなかった創業予定者などは対象になりません。

「直接被害」と「間接被害」の違い

今回の災害支援枠では、地震による被害が「直接被害」と「間接被害」に分けられています。

直接被害

直接被害とは、自社の事業用資産に損壊などの被害が生じた場合をいいます。

例えば、次のような被害が考えられます。

  • 店舗や事務所の建物が損傷した
  • 事業に使用する機械や設備が壊れた
  • 店舗の看板や什器が破損した
  • 事業専用車両が被災した

直接被害で申請する場合は、市町村が発行する罹災証明書や被災証明書など、事業所等が被災したことを確認できる公的書類が必要です。

なお、商品在庫や棚卸資産の損害は、ここでいう「事業用資産の損壊等」には含まれないため注意が必要です。

間接被害

建物や設備に直接的な損傷がなくても、地震の影響によって売上げが減少した場合には、間接被害として対象になる可能性があります。

間接被害に該当するためには、2026年7月から9月までのうち任意の1か月の売上高が、前年同月と比較して20%以上減少していることが必要です。

申請時には、売上減少と令和8年熊本地震による影響を行政機関が証明した書類が必要になります。公募要領では、セーフティネット保証4号の認定書や、地方自治体が独自に発行する証明書などが例として挙げられています。

補助率と補助上限額

補助率と補助上限額は、被害の区分によって次のように定められています。

被害区分補助上限額補助率
直接被害200万円原則3分の2以内
間接被害100万円原則3分の2以内

例えば、直接被害を受けた事業者が300万円の補助対象経費を支出した場合、補助率3分の2で計算すると、補助金額は最大200万円となります。

直接被害を受けた事業者のうち、過去の災害からの復興状況や債務状況など、公募要領に定められた複数の要件をすべて満たす場合には、定額補助の対象となる可能性もあります。

ただし、定額補助の要件は限定的であり、追加の証明書類も必要です。該当する可能性がある場合には、商工会・商工会議所や専門家へ事前に確認することをおすすめします。

補助対象となる主な経費

今回の災害支援枠では、次の経費が補助対象として定められています。

  • 機械装置等費
  • 広報費
  • ウェブサイト関連費
  • 展示会等出展費
  • 旅費
  • 新商品開発費
  • 借料
  • 設備処分費
  • 修繕費
  • 委託・外注費
  • 車両購入費

具体的には、次のような取組が対象となる可能性があります。

  • 被災した店舗、倉庫、機械設備などの修繕や買換え
  • 事業再建に必要な店舗改装
  • 新商品を陳列するための棚や什器の購入
  • 商品やサービスを周知するチラシ、パンフレット、ポスターの制作
  • 看板の作成や設置
  • 新たなネット販売システムや予約システムの導入
  • 新商品開発に必要な検査や分析の依頼

ただし、広報費やウェブサイト関連費だけで申請することはできません。いずれも、ほかの対象経費と組み合わせて申請する必要があります。

また、広報費とウェブサイト関連費については、それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円とされています。名刺の作成、求人広告、単なる会社案内なども対象外です。

車両購入費については、事業に使用していた車両が被災した場合に限られ、廃車証明書や被災車両の写真、業務専用で使用していたことを確認できる資料などが必要になります。

地震発生後にすでに支出した経費も対象になる可能性があります

補助金は、原則として交付決定後に発注・契約・支払いを行った経費が対象です。

しかし、今回の災害支援枠では特例として、令和8年熊本地震が発生した2026年7月28日以降に実施した事業について、交付決定前に支出した経費も遡って補助対象として認められる可能性があります。

ただし、すでに支出した経費が無条件で対象になるわけではありません。

被災状況や支出内容を写真や書類で確認できることに加え、見積書、契約書、請求書、領収書、振込記録などの証拠書類を保存しておく必要があります。

すでに修繕や設備の買換えを行った事業者は、関係書類を処分せず、被災直後や修繕前の写真も含めて整理しておきましょう。

第1次公募の申請スケジュール

第1次公募の主なスケジュールは次のとおりです。

手続期限
公募要領公開2026年9月9日
申請受付開始2026年9月16日
支援機関確認書(様式3)の発行受付期限2026年10月9日
申請受付締切2026年10月16日
採択発表2026年11月頃の予定
補助事業実施期限2027年10月31日

郵送申請の場合は2026年10月16日の消印有効、電子申請の場合は同日17時が締切です。

特に注意したいのが、商工会または商工会議所が発行する「支援機関確認書(様式3)」です。

様式3の発行受付期限は、本申請の締切より1週間早い2026年10月9日となっています。期限を過ぎた発行依頼は受け付けられないため、申請を検討している場合は早めに管轄の商工会または商工会議所へ相談しましょう。

なお、事業所の所在地によって、商工会と商工会議所のどちらが窓口になるかが異なります。

申請前に準備しておきたいもの

申請を検討している場合は、まず次の資料を準備しておくとよいでしょう。

  • 罹災証明書、被災証明書などの公的書類
  • 被災した店舗、設備、機械などの写真
  • 修繕前と修繕後の状況が分かる写真
  • 見積書、契約書、請求書、領収書
  • 支払いを確認できる通帳や振込記録
  • 直近の確定申告書または決算書
  • 売上減少が分かる売上台帳
  • 今後取り組みたい事業再建策の内容
  • 商工会または商工会議所へ提出する経営計画書

補助金の審査は、提出された書類をもとに行われます。被害の状況だけでなく、地震によって事業にどのような影響が生じ、その状況からどのように売上げを回復させるのかを具体的に説明することが重要です。

補助金は採択されればすぐに受け取れるわけではありません

補助金は原則として後払いです。

採択された後も、見積書などの確認を経て交付決定を受け、補助事業を実施し、実績報告を行った後に補助金額が確定します。

そのため、設備の購入費や工事費などは、原則として事業者が一度立て替える必要があります。申請前に、自己資金や金融機関からの借入れを含めた資金計画も確認しておきましょう。

また、採択された場合でも、申請した経費のすべてが補助対象として認められるとは限りません。審査結果や実績報告の内容によっては、補助金額が減額されることもあります。

まとめ

小規模事業者持続化補助金〈一般型・災害支援枠〉は、令和8年熊本地震による被害から事業を再建するための取組を支援する制度です。

事業用資産に直接的な被害を受けた事業者は最大200万円、売上減少による間接被害を受けた事業者は最大100万円の補助を受けられる可能性があります。

一方で、申請には被害を証明する公的書類や経営計画書が必要となり、商工会または商工会議所から支援機関確認書の発行を受けなければなりません。

第1次公募は準備期間が短いため、申請を検討している事業者は、被害状況の写真や見積書、売上資料などを早めに整理しておくことが大切です。

当事務所では、令和8年熊本地震に関する各種支援制度の確認や、補助金申請に必要な書類作成についてご相談を承っております。

八代市をはじめ、熊本県内で申請をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください

【参考】

この記事を書いた人

西田 拓哉
行政書士/やつしろ行政書士西田拓哉事務所 代表

熊本県八代市を拠点に、風俗営業許可・飲食店営業許可などの許認可業務をはじめ、相続・遺言などの手続きもサポートしています。

このコラムでは、制度や手続きについて、実務上の注意点も交えながら分かりやすく解説しています。

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